Home > 言葉

言葉 Archive

ナイストライ

「Nice try!(ナイストライ)」
って僕が好きでよく使ってる言葉。日本語で言えよ、て言われそうですが考えてみるとこのニュアンスを表現するぴったりの日本語ってないような気がする。直訳すると「いい試みだ」っていうことになるけど、この言葉はどちらかというとその試みが失敗した人に対してかける言葉なんだな。「結果的には失敗だったけど、それを試みたこと自体は素晴らしいよ、やるじゃん!」みたいな。この無根拠なポジティブさってなんかほっとさせられる。

生徒が授業のあと、自分が予習でやった解答を持って「こんなやり方でやったんだけどダメですか?」って来ることがあります。大抵は勘違いだけど、そんなときに「うーん、これじゃうまくいかないなー。でもナイストライだね。」なんていうと、生徒の顔がパッと明るくなる(ような気がする)。失敗を前向きに肯定するさりげない言葉なんです。いいでしょ。

日本語の「挑戦する」「試みる」っていう言葉の中にはその結果が成功で終わることを暗に期待する含みがある気がするのです。だからうまくいかなかった場合、その「試み」自体も失敗ってことになるでしょ。英語って「try」することと、その結果っていうのはもっと明確に区別されてるんじゃないのかな。結果が成功か失敗かなんかてのはどうでもいい、とにかくやってみることが「try」。だからうまくいかなかったとしても、「try」そのものをほめるという発想が生まれるんだと思う。あくまで個人的意見。

ちなみに英語で何かをしないでって言うときは
Don't do it!
だけど、もっと厳しい禁止の言葉に
Don't even try it!
ってのがある。ホント頼むからやろうと思うことすらやめてねって感じかな。すごくお茶目に聞こえて僕は好きです、この表現。

今日の例文1
Mam, I wonder I can shoot Kamehameha?
(ママ、僕でもカメハメ波打てる?)
Don't even try.
(絶対無理ね)

今日の例文2
Don't even try to sing Ofukurosan again!
(おふくろさんは2度と歌わせないぞ)

ハイリホー

数学で登場する「背理法」という言葉は僕の中で長い間
「カタカナにして語尾を延ばすと馬鹿っぽくなる言葉」
ランキングの不動の1位でした。

ハイリホ~

ほらね、ものすごく馬鹿っぽい。陽気なメキシコ人になった気持ちでややテンション高めに言うところが味噌です。

ところが最近朝のニュース番組を見ていて、僕はついに「背理法」を上回る言葉を発見してしまったのです。その言葉とは、、「捕鯨」

ホゲ~

馬鹿っぽ~い。これを上回る馬鹿っぽさはもうない気がする。堂々の1位決定です。 

農水省の小林芳雄事務次官は4日の記者会見で、米アンカレジで先週開かれた国際ホゲ~委員会(IWC)総会で、「反ホゲ~国側はIWCの資源管理機関としての役割を放棄しており、正常化の可能性が見込めない」と述べた。その上で、今後は国会議員をはじめとする国内関係者やホゲ~支持国と協議し、IWCへの対応を検討する考えを示した。

コリン星のニュースだな、これは。

これに勝る言葉を見つけた人は是非お知らせください。

今日の一言
「座標」っていう言葉も言い方によってはかなりアホっぽい

悲しき同語反復

京都市バス9号系統内での英語のアナウンス

「次は二条城です。 The next stop is Nijyojyo Castle.

これ聞くたび毎回突っ込んでるんですが、

Nijyojyo Castle

って日本語訳したら

にじょうじょうじょう

ですからね。JoshinのCMかと。

こういう二度手間な言い回しって日常語の中に意外に多い気がします。特に外来語はその本来の意味が分らずに使っていると知らず知らず同じ意味の言葉を重ねてしまったりすることがある。例えば「チゲ鍋」なんてのはその典型で、「チゲ」ってのは本来韓国語で鍋料理の意味だから日本語訳すると「なべなべ」になってるわけ。「IT技術」なんて言葉も「情報技術技術」となって同語反復。

面白いのは本来その意味はよく知っているはずなんだけど、それがいつの間にか固有名詞化してしまって元の意味が忘れられてしまっているパターン。例えば「Mr.マリックさん」って言い方はちょっとおかしい。Mr.が既に敬称になってるんだから。同じような例でパソコンのハンドルネームで「なっちゃん」なんて使っている人に対して、「なっちゃんさんはどう思いますか」みたいに書くこともありますよね。馴れ馴れしいのか丁寧なのかよく分らなくてちょっと笑ってしまいます。

これがさらに発展すると奇妙奇天烈な捩れ現象が起こったりする。新阪急ホテルが大阪新阪急ホテルに改名したんだけど、ホームページの文章をみたら

大阪新阪急ホテル(旧新阪急ホテル)

って書いてあった。もう新しいんだか古いんだか。そうそう、ラーメンズのコントでもあったけど「サントリーオールド」が,リニューアルしてできたのが

サントリーNewオールド

ってのもまさにこの例。この手の例で僕が一番面白いと思ってたのは友達が読んでた毎日新聞社が発行してる英字新聞のタイトルだな。

Mainichi Weekly (毎日ウィークリー)

もう、どないやねんと。

こんな楽しい捩れ言葉。皆さんの身近にもあるかも。面白いやつあったら是非コメントください。

今日の一言
「なっちゃん」の丁寧語は「なっさん」だよね

思い込み

ちょっと前のニュースだけど、、

昇降機?実は消火器=点検代で高額請求、2人逮捕-大阪府警
(時事通信社 - 05月31日 22:10)

 大手エレベーター会社「フジテック」(滋賀県彦根市)と酷似した社名で客を惑わせ、消火器の点検で高額な料金を取っていたとして、大阪府警生活経済課などは31日までに、不正競争防止法違反の疑いで、防災設備施工業経営伊藤一三容疑者(40)=大阪市城東区古市=ら2人を逮捕した。

 調べでは、伊藤容疑者らは1996年、消火器点検を手掛ける「フジ・テック」を設立。昨年10月、茨木市の倉庫会社に「フジ・テックの消火器の点検です」と電話し、客が「フジテックの昇降機の点検」と思い込んだことにつけこみ、代金として36万5000円を受け取った疑い。さらに翌月、同様の手口で滋賀県内の倉庫会社から計40万円を受領した疑い。

これは面白い。「消火器」「昇下機」ってことね。普通に「ショウカキ」と言う言葉を聞けば90%以上の人が「消火器」を連想するはずだし、そもそも普通エレベーターを「昇下機」なんて呼ばないです。にも関わらず「フジテック」という会社の先入観が頭に入っただけで「ショウカキ」=エレベーターという通常ありえない連想してしまうんですね。きっと業界用語なんだろうなって感じで。はっきり「ショウカキ」と言ってる以上勘違いした方に非があるという言い方もできるわけ。もちろん詐欺なんだけど、こんだけひねりがあればよくぞ考えたと褒めてあげてもいいんじゃない。少なくともバールでガラスケース叩き割って貴金属奪ったり、パワーショベルでキャッシュディスペンサーをまるごと持っていくような知能も風情もなにもない犯罪よりずっと粋だ。

アンジャッシュのすれ違いコントだな、これはもう。

(フジ・テック)児嶋「災害時はあればあるほどいいですからね」
(倉庫会社)渡部「へー、そういうもんですか。こんなこと聞くのもなんなんですけど、他の会社では何台くらいおいてあるものですかね。」
児嶋「そうですね、だいたい50台くらいはありますかね。」
渡部「それは多いな。そんなあっても使いきれないでしょう。」
児嶋「そうですね、使う機会はせいぜい10年に1回あるかないかくらいですからね。」
渡部「完全にもてあましてますよね。だいたいそんなに置くスペースはうちの会社にはないと思いますよ。」
児嶋「大丈夫です、うちのはコンパクトですから。だいたい50cm四方くらいのスペースがあれば。」
渡部「小さすぎるでしょう。」
児嶋「ですから子供でも使えますよ。」
渡部「というより子供しか使えませんよね。どう考えても」

みたいな。

ひっかかった会社は相当悔しかっただろうけど、0.1パーセントくらいの快感はひょっとしたらそこにあったんじゃないだろうか。

今日の一言
思い込みはうまく使えばエンタテイメントだ

空耳

漢字は表音文字であるとともに表意文字なので、中国人が外来語を取り入れるときは苦労するっていう記事が数日前にインターネットに載っていました。なるべくなら音と意味を同時に取り込むような字をあてたいと考えるわけね。

僕は中国語はまるっきり分からないので記事の受け売りを書きますが、例えばコカコーラという商品名は「可口可楽」。「可口」は「うまい」、「可楽」は「楽しむべし」と音だけでなく意味が絶妙にはまってます。その他にも包帯をあらわす「繃帯」はもちろん「包む」「巻く」という意味を持っているのですが、実はこれは英語のbandageの音訳だそうです。(「繃帯」を中国語で読むとボンタイとなる)。

まあ言ってしまえば空耳アワーみたいなもんなんだけど、この記事がなんとなく頭に残っていて「bandage」にあてられる日本語ってないだろうかと自転車を乗りながらボーと考えていました。パンディッジ、バンデェイジ、バンドエイジ、、。そのとき! 僕の頭に神の啓示が降りてきたのです。

坂東英二

もうこれしかないでしょ。音としてほぼ完璧。ちょっと早口で、例えば連続で10回「バンドウエイジ」くり返してみたら多分英語の「bandage」の発音に限りなく近づいてくると思います。ためしにインターネットで「bandage」のネイティブの発音を聞いてみてください。
(goo辞書の発音 http://tinyurl.com/yrnh2c)

だんだん坂東英二にしか聞こえなくなってくるね(笑)。トラックの「バックします」が「ガッツ石松」に聞こえるくらいの強烈なインパクトの空耳です。

受験生のみなさん。包帯は坂東英二で覚えましょう。

今日の一言
海外で怪我をしたときには坂東英二と叫べ

アイン

夏期講習の空き時間に講師室でパソコンで遊んで仕事をしているとよく生徒の質問に捕まります。基本的に人間のできている僕はいやな顔一つせず応じます。今日も1人の生徒が微積の質問に来て、いろいろと答えていたときのこと、

生徒「なるほど、ってことはこういうときはアインに微分したりしないほうがいいってことですね。」

あ、うん、まあそうなんだけど、、、ちょっと待って。今あなた何て言いました? 変な言葉が聞こえたような気がしたのですが。

生徒「え、だからアインに微分しないほうが、、」
僕「ほら、それそれ。それを言うなら「ア・ン・イ」じゃないの。」
生徒「えー、「ア・イ・ン」じゃないんですか!」

志村けんか、お前は。

僕「だって、漢字にしてごらんよ。「安易」って書くでしょ。これをアインとは読めないでしょうが。どう考えてもアンイだよね」
生徒「あ、確かに言われてみればそうですね。でも今はじめて気づきました。」

どうやら彼は生まれてこのかた「安易」という言葉をずっとアインだと思って過ごして来たらしい。そんなことってあるのか、さすがに誰かに指摘されるんじゃないのかって思ったんだけど、でもよく考えてみると確かに「アイン」と「アンイ」は早口で語尾をつぶすように発声するとどっちもほとんど同じに聞こえてきます。音から覚えたのなら混同しても無理はない。それでハッと思い出したのはそういえば僕も実は大学生のある時期まで「雰囲気」を「フインキ」と読むと勘違いしていたのです。これも正しくは「フンイキ」だから彼と同じ「イン」と「ンイ」の取り違え。ひょっとしたらこれって何か理由があるのだろうか。

いろんな言葉で実験してみて達した結論は「イン」と「ンイ」はお互いが溶け合ってどちらにも聞こえる発声が可能だってこと。ホントかなって疑う人は是非次の英語の発音を聞いてみてください。

point (発音はこちら)

綴りどおり読むなら「ポイント」ですが、何回も聞いていると「ポンイト」と聞こえてきませんか。見事に溶け合ってるでしょ。面白いなって思うのは「ポイント」って発声しようとするとなんとなく日本人的な英語になるんだけど、「ポンイト」と発声しようとするとぐっとネイティブらしい発音になる気がするんですよね。英語の発音ってのは文字からではなく耳から入らなければだめっていうよい例かも。

子供のころに刷り込まれた勘違いって意外と気づかないまま大人になったりするものなんだけど、そういう勘違いを集めて分類してみたりするといろいろ面白いことが見えてくるかもしれませんね。

今日の一言
中学生のころまで「あくまで」を「悪魔で」だと思ってました

ことばあそび

前回の続きです。紙の辞書が逆立ちしても真似できない電子辞書の機能はやはりその検索の多彩さ。僕の買った電子辞書では単語の検索に「ワイルドカード」を使うことができます。例えばaではじまりbで終わる6文字の単語を検索したければ

a????b

と入力します (?は1語を表すワイルドカード) 。そうすると

absorb
ad lib
adsorb
adverb
Aintab
aplomb
attrib.

のように検索結果が並ぶのです。え、そんな機能が何の役に立つのかって。例えばクロスワードパズル。「2文字目がa、4文字目がb、6文字目がcの7文字の単語」なんて頭で考えても絶対でてきそうにないものが一瞬で見つかる (例えばpayback) となると、これはもうリーサルウェポンですよね。でも考えようによっては、その「見つけにくいさ」こそがクロスワードをパズルとして成立させていたのだから、その障害が取り払われるのは解き手にとっても作り手にとっても興味をそぐものなのかもしれない。技術の進歩というのは複雑ですね。

この機能はもちろん日本語でも使えます。試しにこんな実験。単語の中央に「いけだ」を含んでいるような日本語は果たしてあるか。この場合は

?*いけだ?*

と検索します(*は0語以上の語の並びを表すワイルドカード)。期待していなかったのですが、なんと見つかってしまいました。

平家谷 (へいけだに)

なるほどと思わず笑みが。こんな面白い機能を知って言葉遊び好きの僕の心が疼かないはずがありません。ひとしきり遊んでこんな言葉を作ってしまいました。

夏、得意気だよ、薄化粧

ちょっと読み替えると

納得、池田洋介Show

面白いでしょ。さらに調子に乗った僕は、辞書を初めて手にしエロイ単語を一通り調べまくる思春期の中学生並みの集中力を発揮して、あのつボイノリオの名作「金太の大冒険」ネタに挑戦。以下、読み方には十分ご注意ください(笑)。

**********************

金太の一日

またたいたり、まわったり、マスカットをナイフで切ったりと八面六臂の活躍を見せた金太も最近は京都で静かな毎日を送っている。今日は気持ちのよい陽気にさそわれ、犬の散歩がてら、洛西(らくさい)の桜祭りにいくことにした。

前から歩いてきた女性と肩がボンと当たってしまった金太。謝らずに立ち去る女性にカチンときた金太は思わず「おい!」と呼び止めた。しかし振り返った女性をみてビックリ。なんとお忍びで京都観光をしていたあのスーパースター、マドンナだったのだ。

金太、マドンナに おい!

洛西桜祭りの会場は遠く、歩けど歩けど会場にたどり着けない。金太は思わずつぶやいた。「まだか、洛西」と。

金太、まだか、洛西

犬が道路で何か光る物を見つけた。変な形の石、これはひょっとして歴史の教科書でみたあの勾玉(まがたま)ではないか。思わぬ発見に感無量の金太だった。

金太、勾玉にしびれる

犬は勾玉を口にくわえたままどこかに走っていく。金太が呼び止めても振り返りもしない。犬は主人の金太までも完全になめているのだ。

金太まで飼い犬になめられる

物語は続く(のか?)

**********************

最新のテクノロジーをめいっぱい間違った方向に使うとこういうことになります。

今日の一言
全力でくだらないことができるのは人間の特権だ

大きなカメラ

ビッグカメラとビックカメラ

BIG CAMERA と BIC CAMERA

日本語で表記しても、英語で表記しても、紛らわしいよね。

大阪に行くのに30番線はよく利用するので、最近オープンしたJR京都駅店の入り口だけはいつも眺めてます。常にシャッターが下りてる時間帯なのですが。そのシャッターにかかれた店名を見るたびに思うんだよな。

白状しますと、ずっと勘違いしてました。でもこれは勘違いしていない人の方が少ないのでは。どう見ても本物の店名の方が中国の偽物に見えてしまうのは僕だけでしょうか。

関係ないですが、bicameralは英語で「二院制の」という意味。こちらはbi - cameral (バイキャメラル) と発音します。ホントに関係ないですが。

今日の一言
関西人はドンキホーテとビックリドンキーをたまに混同しています

恐怖シリーズ

恐怖の三重土産

10個の御福餅の中に1個だけ赤福が混ざっています。

名付けて「こしあんルーレット

今日のところはこんなので勘弁してください。

今日の一言
今頃静岡は盛り上がってるんだろうな、、、

車内アナウンスにみる笑いの原理

京都と東京の地下鉄の英語アナウンスに面白い違いを1つ見つけました。

京都市営地下鉄のアナウンスは日本語の駅名をちゃんと英語っぽく抑揚をつけて発音します。

The Next Station is "Karasuma Oike" .

この "Karasuma Oike" は「からすま」の「す」と「おいけ」の「お」にアクセントが付きます。すぽると! のサッカー選手紹介っぽく。「からす~ま お~いけ~ じゃぱ~ん」。そんな感じ。

一方で東京メトロのアナウンスでは駅名をきちんと日本語のイントネーションで言います。例えば有楽町線のアナウンスはこう。

The Next Station is "イイダバシ"

この「イイダバシ」は普通の読み方よりはやや棒読み口調。「アイウエオ」って言うときのように感情を込めず全部の語を均等の力量で発声する

最近は大分と慣れましたが、この東京式アナウンスは最初の頃は思わず噴き出しそうになってました。なんだろう、突然急ブレーキをかけられたみたいなこの感覚。抑揚のある英語と平坦な日本語のイントネーションのギャップがそうさせるんだろうけど、気取っていた人が突然素に戻るみたいな不思議な面白さがあるのですよ。カラオケで熱唱してるときに店員が入ってきた、みたいなね。

面白いと思うのは外人イントネーションで発せられる「からす~ま お~いけ~」の方がそれ単独で聞けば日本語としてはどう考えても変なはずなのに英語の流れの中では普通に聞こえ、逆に日本語的「いいだばし」の方が可笑しく感じてしまうところ。

笑いを生み出す要因は言葉そのものではなく、頭にできる流れ、リズムが壊されることにあるのだと気付きます。この感覚はいろいろな場所に応用できそうな普遍的な笑いの原理ですね。

今日の一言
「さくらだもん」ってなんか可愛い

クとケ

クとケというカタカナはよく似ている。

なんてことは誰もが小学生の時から気付いていることで、取り立てて申し立てるほどのことではありませんが、やっぱりちょっと考え直したほうがいいのではないかと思わされたエピソード。

最近、毎日のように通っている西北のジムのロッカールーム。そのベンチの上にこんな張り紙が。

イスの上にクツを置かないでください。

繰り返しますが、クとケというカタカナはよく似ているのです。

イスの上にケツを置かないでください。

イスの存在意義、全否定ですね。どうしたらいいか教えてください。

恨むならこんな紛らわしいカタカナ作った昔の人です。

今日の一言
ソとンをよく別の文字として採用したと思う

いちばんいい席

問題です。

新幹線の指定席の中でいちばんいい席はどこでしょう?

答え
1番E席

駄洒落じゃーん、ってまあそうなのですが、とは言え案外真実なんですよ。扉から入ってすぐのところにあるので乗るときも降りるときにも便利だし、窓側だし、そしてなにより僕にとって嬉しいのはコンセントプラグがあること。移動中にパソコン使う人にとっては重宝します。

座席指定の際には是非「いちばんいい席」と言ってみてください。

今日の一言
ちなみにグリーン車にE席はありません

来るべき日に向けて

とりあえず質問してみる。

「ちょこっと質問していいですかね。」

近くを歩いている人に突然切れる

「そんなとこをちょこまかするな、ちょこまか!」

サザンで好きな曲を尋ねられて、

「やっぱチョコの海岸物語かな。」

横浜と言おうとしてなぜか噛む。

「最近新幹線って新ちょこ浜に止まるよね。」

近くにあるにも関わらずあえて人に取ってもらう

「ちょ、これっ、取ってくれるかな。」

さりげなくアピール。あくまでさりげなく。

今日の一言
賞味期限が2月14日、2つの意味でギリチョコ

ベターハーフ

この間出席した結婚式でこんなスピーチがありました。

「自分のパートナーを指す言葉として「ベターハーフ」という言葉があります。「ベストハーフ」ではないんですね。これはきっと、お互いがお互いのベストである必要はない、そういう意味だと思います。これからの生活の中で2人が互いのベストハーフになれるように努力していかれることを願っています。」

これはこれでいい言葉だと思うので別に揚げ足を取る必要はないのですが、ただその解釈だと「ハーフ」の意味がなくなってしまいますよね。「ベターハーフ」というのは半分にしたうちのよい方という意味。比べるものが2つだから最上級ではなく比較級を使っているのです。タイヤキを半分個した場合はお頭の付いているほうがベターハーフ、奈良県を半分個した場合は北半分がベターハーフ、アダルトビデオを前半と後半に分ければ後半がベターハーフ、ジャリズムならなべあつがベターハーフです。悲しいかな、2つに分けられたあらゆるものには必ずよい方と悪い方ができるのです。

話を戻しますと要するにこの言葉は夫婦を2人で1つと見たとき、自分の相方を「いいほうの半分」だと言っているんですね。つまりは相手を立てる言い回しです。決して他の女(男)と比べてマシなほうって言っているわけではないのです。ちなみに日本語で「愚妻」という言葉がありますが、これも実は妻を蔑んでいる言葉ではなく相手を立てる言い回しだそうです。愚かな「私の妻」ではなく、「愚かな私」の妻ってこと。なるほど、「愚妻」に最もぴったりくる英訳はこの「better half」かもね。

男女というのはお互い足りないものを補うようにうまく出来ているのだなあと周りのカップルを見ていてつくづく思うことがあります。お互いがお互いをベターハーフだと思えることこそ本当に素敵なことですね。ただ一つ思うのは、それを口に出して言ってしまうのはいかにもアメリカ的だなあと。「鬼嫁」だ「馬鹿亭主」だと表面的にはお互いのことを罵りあうほうが日本人的で、むしろ愛情を感じてしまうのは僕だけでしょうか。

今日の一言
ベターハーフってなんとなくマーガリンっぽい

弱そうな英単語

意味とか一切関係なし、とにかく語感だけで一番「強そう」な英単語は何か、というくだらない話で以前生徒と盛り上がったことがあります。そこでひとまず最強と認定されたのがこの単語。

Agriculture ( あぐりかるちゃー )

ちなみにアクセントは頭。こぶしを固く握りしめ、力強く「あぐり」と発声し、あとはその勢いを転がす感じて「かるちゃー」と続けます。農業を志す人間の揺るぎない決意を込めて、さあみなさんご一緒に。

あぐりかるちゃー

さてさて、方や一番「弱そう」な英単語は何か。あれからいろいろ考えていたのですが、本日駅の広告を見ていてたまたま発見しました。

Offer ( おふぁー )

これは弱い。「ふぁー」の部分にやる気のなさがありありと窺えます。ちなみに動詞形ではまさにこの「ふぁー」にアクセントを置きます。

ふぁー

この読みでなぜに敢えて「ふぁー」を強調しようとしたのか、外人のセンスがはかり知れません。

みんな英語だからかっこいいと勘違いして使っていますけど、「オファーする」とか冷静に聞くとかなりバカっぽくて笑えてしまいますよ。別に「依頼する」とかでいいじゃん、目を覚ませと。

「オファーする」ってのはこの際「指先で膝小僧をもわぁーんってする」ぐらいの意味にしたほうがぴったりくるのではないかって思うんですがいかがでしょう。

今日の一言
3の倍数と3のつく数字のときだけオファーします

正式っぽく聞こえる言葉

本当は正式な言い方があるのだけど、それをちょっと省略している言い方の方が普通になっちゃっている言葉みたいなものがありますよね。例えば数学でlogという記号は普通は「ログ」ですが、正式には「ロガリズム」と読みます。こういう言葉を説明の中でさりげなく言うとこれが妙に格好よく聞こえたりするんですよ。あくまでさりげなくですよ。そこだけ不自然に言葉が大きくなったり、噛んでしまってはダメです。

「いいですか、このロガリズムの微分は、、、」

あっ、この人は数学ができる、と何となく思わせることができます。

この格好よさの感覚。ちょうど音楽で繰り返されたフレーズにシンコペーションがつく感覚に似ているかもしれません。普段よく知っている言葉があって、それが原型を残したまますこし変化するとはっとさせられるんですね。この印象は言葉が省略されたときよりも言葉が追加された時の方が強い。だからあえて言葉を加えて正式な言い方をするというのは知的に見せる喋り方の1つのテクニックのような気がします。「リストラ」をあえて「リストラクション」と言ったり、「ブログ」をあえて「ウェブログ」と言ったり、「缶酎ハイ」をあえて「缶入り焼酎ハイボール」と言ったり。

さらにそれを逆手にとってあまり知識がなくてもかっこよく喋れてしまう方法があります。僕の発見した「よく知っている言葉が少し言葉を付け足されて聞いたことがない言葉になった場合、そっちの方が正式な言い方っぽく聞こえてしまう」という法則です。例えば

二度あることは三度ある

というよく知られたこの諺に無意味に「これ」という言葉を付け加えてみます。

二度あることはこれ三度ある

なんかそれっぽくなるでしょ。金八先生が生徒への説教で諺を引用するときに必ずする「ちょっと格式ばった言い方」っぽい雰囲気をかもし出すことに成功しています。この付け足す言葉のチョイスは割りとアバウトで構いません。

弘法もまた筆のあやまり

二兎を追うものはいわんや一兎も得ず

こういうのは人の名前にも応用できます。歴史上の人物や映画スターの名前をあえてフルネームでいうと格好良かったりする。そこで「勝手にミドルネーム展開」という手法を考えました。ミドルネームのアルファベットまではよく知られている有名人のそのアルファベットの部分を勝手にそれっぽい名前に置き換えるというテクニックです。ミドルネームが何の略かまで知っている人はほとんどいないのでばれる心配はありません。

マイケル・ジェラルド・フォックス
サミュエル・リッジモンド・ジャクソン
ジョン・フレデリック・ケネディー

もうここまできたら、「勝手にミドルネーム追加」もOK。

チャールトン・クルトン・ヘストン
みの・F・もんた
ロナウジーニョ・トゥエル・ウル・ラピュタ

さりげなく言えば案外受け入れられたりするものです。ただ、相手に本当に教養があった場合は恥ずかしい思いをするだけなので注意!

今日の一言
チャゲ&アスカ・ラングレー

会議の煮詰め

「煮詰まる」の意味を本来と逆の「結論が出せない状態になること」だと思っている人が10~30代の7割に上ることが24日、文化庁の国語に関する世論調査で分かった。

文化庁は時々こういうひっかけクイズのような世論調査をしますね。「汚名挽回」のような明らかに齟齬のある言い回しは誤用と言っていいでしょうが、「煮詰まる」なんてのはニュアンスの問題だからね。7割の人がそうとらえているのならもうそっちが正解だよ、と思わなくもない。そもそももし煮詰まるが「結論がでる状態」のことなのであれば僕は未だかつておいしく煮詰まった会議に遭遇したことはありません。ほぼすべての会議はみんながてんでばらばらの素材を持ち寄って、最終的に誰も食べることができない闇鍋のようなものができて終わります。

ただここでむしろ興味があるのはどうして「煮詰まる」という本来肯定的に受け止められるべき状態が否定的な意味合いを持つ言葉になってしまったかです。これを考えていたときこれと同じ感覚を持つ若者言葉があるのに気付きました。

「テンパる」

もちろんこの言葉は麻雀用語から派生したものでしょうが、本来「テンパる」は『聴牌(てんぱい)する』、つまりあと1枚で上がりという状態になることです。であれば当然肯定的に受け止められてしかるべきなのですが、いつの間にかこの言葉は「いっぱいいっぱいになる」、「あたふたする」みたいな否定的な意味に使われるようになりました。この微妙なニュアンスは麻雀をやったことがある人なら分かるだろうな。テンパイの状態になると人はかえって不自由な状態になってしまうのですよ。危険な牌を引いてきたとき、あるいはより高い手を作ることができる可能性があるとき、にも関わらず目の前の上がりにこだわってそれが見えなくなってしまう。要するに柔軟性をなくしてしまうのです。「煮詰まる」からも何か似たような印象を感じませんか。

あるものがいったん完成する、あるいは完成しかけてしまうと冷静に状況を見て一歩後退する、一旦すべてをリセットするということがやりにくくなってしまう。そういう状況に対して若者の方がより敏感なのかもしれない。これに言葉のとらえ方の世代間ギャップの一因を見るのは少し乱暴でしょうか。

話はそれますが、いわゆる「煮詰まった」会議の中で使われる僕には理解できない専門用語の一つに「えいや」があります。

「もうそろそろ意見も出尽くしたと思いますので、あとはチーフがえいやって決めていただければいいかと思います。」

なんでしょう、このかけ声的なものは

今までのすべての過程をすっ飛ばしてあらゆることを解決してしまうウルトラマンのスペシウム光線並みの破壊力を持つ「えいや」。そんな秘密兵器があるのならお願いですから最初から使ってくださいと会議が大嫌いな僕は切に思う次第であります。

今日の一言
会議は踊る、されど煮詰まる

例えになっていない例え

昨今の与野党の駆け引きを「こんなのはまるで茶番劇ですよ」って言っているコメンテーターがよくいます。でね、「まるで」って言っているということは本当の茶番劇というものがこの世のどこかにあるはずなんです。でもそれを見たことがある人はどれほどいるのでしょうか。僕はないですねえ、どこに行ったら見られるのかすら分からない。むしろ僕等は茶番劇によって例えられた数々の状況によって茶番劇とはこういうものだという勝手な連想をしているのです。これって例えとしての方向を完全に間違っていると同時にちょっと茶番劇にも失礼です。本当の茶番劇をしている人は抗議してもいいと思いますよ。見もしないでそんなこと言うなよと、是非一度その目で茶番劇の意外な面白さを発見してくださいよと。

例えるなら分かりやすくなる方向でお願いしたいものです。でも例えられていない例えって意外と多いんだよな。

「ボディーブローのようにじわじわと効いてくる」

ボディープローをまともに食らったことはありませんが、個人的にはものすごく痛そうなんですけど。この例えがプロボクサー以外の人にどうして伝わっているか、不思議でしょうがないです。

バファリンとかのほうがいいのではないでしょうか。

「うだるような暑さ」

どうなれば正解なのか分かりません。
なんとなく縁側のゴザの上でへたばっている感じでいいのでしょうか。

「カモシカのような足」

失礼ながらカモシカにそれほどのメジャー感ないからね。過大評価です。
誉められてるのか、けなされているのかすら分かりません。

「バールのようなもの」

ってことはパールではないのね、、
、、
、、
駄目だ、パール以外のものを全く想像できない。

今日の一言
村上春樹のような例え

きららきりい

ほとんどの人にとってこのタイトルは意味不明でしょうが、一方でこのタイトルをみてニヤリとする日本人は全人口の数パーセントは確実にいるはずです。そしてその数パーセントの人々には間違いなくある共通点があります。性別でも世代でも信仰でも愛読書でもありません。その共通点はひとつ、「かな打ち」を使用している人だということです。

今では「ローマ字入力」が主流となってしまいましたので、日本語キーボードに書かれているひらがなはいったい何のおまじないなのかと不思議に思っている人もいるくらいなのかもしれませんが、「かな入力」モードにすることでこのひらがなを使用できます。1文字あたりのタイピング量は少なくなるので慣れると非常に快適。僕も2年前ぐらいから「かな打ち」に切り替え、今では完全にローマ字打ちのスピードを上回りました。

タイトルの「きららきりい」というのはこの「かな打ち」で「google」という語を入力すると出力される文字列です。ちょっと検索をしようとアドレスバーに「google」と入力したとき、うっかり入力モードが「かな」になっていることがあります。そうするとこの不思議なインパクトを持つ言葉がアドレスバーに表示されるという具合。誰もが一度ならずやる失敗ですね。

先日この失敗をしたとき、ふと思いついてこの「きららきりい」をそのまま検索にかけてみることにしました。すると想像以上にたくさんのページがヒット。面白かったのはそのトップに表示されたページには

「かな入力」 になってしまい困っている方へ
Alt + 「カタカナひらがな/ローマ字」キー
を押してみてください

というアドバイスが載せられていたこと。この発想はいいですね。何らかの間違いでキーボードがひらがな入力になってしまいその戻し方が分からずにgoogleで検索しようとした人がここにたどり着くことは大いに考えられるわけで、この場合この利用者が最も必要としている情報はまさにこのメッセージなのですから。

ふと、この「きららきりい」社のたった一行の採用広告で

{first 10 digit prime found in consecutive digits e}.com

というのがあったのを思い出しました。

え、なんのことと思った人はその時点でふるいにかけられていますよ。この会社に入るためには英語が読めなければいけません。

ちなみに英訳すると「e(ネイピア数)を十進法で書き並べていくとき連続する数字の中に初めて現れる10桁の素数」という意味です。

え、なんのことと思った人はまたふるい落されます。この会社に入るためには数学が分からなければなりません。

数学が分かったとしてもその数を手作業で見つけるのは至難です。当然のことながらコンピューターのプログラムが書けなければなりません。

そうして見つけた10桁の数字に".com"をつけたサイトにアクセスすれば、この会社の採用試験を受けるための情報が手に入るというからくり。必然的にここにアクセスできるのはこれだけの知識と、何よりこのウィットを瞬時に理解できる頭の回転の速さを持った人だということです。

ある場所にたどり着いたこと自体に利用者のもつ属性が反映されるという例。

こういう頭の使い方ができる人を僕は尊敬します。

今日の一言
んらのなしいのにもちとにかち

Home > 言葉

Search
Feeds

Page Top