- 2009-04-10 (金)
「ほら、目にとまったでしょ」
っていうJRの車内広告を最近よく目にするようになりました。
目にするたびにこの広告のセンスのよさにちょっと感心してしまいます。ポスターの左半分のスペースに正面を向いた女性の顔の左目が大きく写しだされていて、その目のまつげの部分に青色の蝶々が羽を閉じてとまっている。大胆な構図と色使い、そして何よりその眼力に思わず何だろうと見てしまうのですが、そこにやや小さめの文字で
「ほら、目にとまったでしょ」
もちろん「蝶々が目にとまった」というのと「この広告があなたの目にとまった」という2つの意味をかけているのですが、面白いのはこれがJR西日本がこのスペースに広告を掲載する広告主を募集するポスターであるということ。思わず目にとめてこれを見てしまったこと自体が広告効果のアピールになっているというのがうまいのですね。
しかし一方で車内で最も印象の強い広告が「車内広告の広告」だという現実はいろいろなことを暗示していますね。それは他の広告がそれほどのインパクトを与えていないことの証拠でもあり、また別の見方をすればこの不景気のご時世、車内広告から撤退する企業がどんどん増えていることの表れでもあるのですから。
ふと見渡すと、駅の構内に何も張られていない真っ白なスペースが目立つようになりました。そこに小さく書かれた「意匠作成中」の文字が他のどんな企業広告より目を引いてしまうと言うのはなかなか皮肉なことだなと思ってしまいます。