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好きな言葉 (その9)

涙など見せない強気なあなたを

竹内まりや、「元気を出して」の歌いだし。

この曲のこの歌いだし、大好きなんです。イントロの印象的な曲は数ありますが、歌いだしがこれほどまでに響く曲ってそんなにないんじゃないかな。初めてこの歌を聞いたのは何かのCMだったと思うのですが、そのことをまだ鮮明に覚えているほど、このワンフレーズに完全にやられてしまいました。

まず歌詞そのものが見事です。失恋した女性をその友人が慰めるという内容の歌なんだけど、そんな説明を聞かなくてもすべての景がぱっと浮かぶでしょ。その女性の気丈な性格、その彼女がいかに落ち込んでいるか、そしてそれを慰める友人が、男か女かで少し見え方は変わりますが、どれほど彼女のことを大事に思っているのか。そんなことをたった一行で表現できるのですよ。

そして絶妙なのはその歌詞が乗っていくメロディー、そのマッチ感が本当に素晴らしい。歩きながらとか自転車に乗りながらとか、つい割りと本気で歌を歌ってしまう僕ですが、ついついくり返し歌いたくなるフレーズというのはありますよね。そのとき何故このフレーズは心地よいのかってどんどん突き詰めていくと、あっ、この音なんだって気づくことがあります。理屈は分からないけど、とにかくフレーズのこの音が僕の心に共鳴しているよ、って感じ。僕の分析によるとこの歌の場合カギを握るのは

「な」

なのです。この歌を何度も歌って気がついたことなのですが、歌詞の中でこの「な」がとても印象的に繰り返し繰り返し登場します。もう一度冒頭のフレーズを読んでみてください。

涙など見せない強気なあなたを

このわずか一節の中に「な」が実に5回登場していることに気づくでしょ。この「な」の一つ一つがそれぞれの色を持っていて実際に歌ってみると本当に気持ちいい。そのうち僕が特にしびれるのは2度目の「な」、なみだの直後「など」の「な」の音運びですね。この憂い、やるせなさ。何度聞いても、何度口ずさんでも本当に涙が出そうになる。仮に僕がとてつもない天啓を受けてこの歌詞を思いつき、「なみだ」の部分に同じ音をはめることが出来たとしても、この次の「な」にこの音をはめることは絶対無理だろうな。もう奇跡的な「な」ですよ。

もしカラオケでこの歌を歌うならこの最初のフレーズをキー合わせとかに使っちゃだめ。最初が最大の魅せ場ですから。持てる力の120%を出し切るつもりでいきましょう。この曲をカバーするプロのアーティストにとってもこの出だしはプレッシャーだと思うよ。絶対。

それにしても僕が何千語尽くしても届かないところにあっという間に到達してしまう。歌の持つ圧倒的な力に軽い嫉妬すら感じます。

今日の一言
「言葉は心を超えない」って歌うその歌は余裕で心を超えちゃっている

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