- 2008-07-24 (木)
- パフォーマンス
久しぶりに映画館に映画を見に行きたいなとなんとなく思うこの頃。といっても今の状況ではとてもじゃないですがそんな余裕はありませんが。そんな折ふと電車の中吊り広告が目に止まりました。M・ナイト・シャマラン監督の新作映画「ハプニング」。忍び寄る目に見えない恐怖を描くサスペンス映画という触れ込み。「シックスセンス」で世界中をあっと驚かせたシャマラン監督らしいややオカルトの匂いを漂わせる題材です。
いまさらですが、シャマランって僕はひょっとしたらすごい人なんじゃないかって思いはじめております。まず名前が「シャマラン」。多分半分以上の日本人は「シャラマン」だと思っているでしょう。この時点で既に只者ではない。いやいや、そういうことではなく、この監督の作品。未だに10年近く前の「シックスセンス」がこの人の代表作に挙げられてしまうことから分かるようにその後に出す作品出す作品すべてがことごとくコケているのですよ。「アンブレイカブル」はまだ見られる作品でしたが、「サイン」以降は酷いです。多分映画館に足を運んだ人はこれは新手の振り込め詐欺なんじゃないかと疑っただろうな。全世界がっかりしたもの選手権があれば彼の映画は船場吉兆の女将も山本モナもガリレオの最終回での久米宏の演技をもはるかに上回って上位入賞です。
それでもです。それ程多くの人を確実に失意のどん底につき落とし続けている監督が不思議に埋もれてしまわないのですよ。これってすごいことじゃないですか。定期的に彼の新作は公開され、そしてそのたびに、また後悔するのを分かっていても、何故か見てみたくなってしまう自分がいるのです。今まで映画館で見た数々の映画の中には涙を流すほど感動したものはいくつもあったはずですがそれが何だったのか、どんな内容だったかはどんなに頭をひねってもほとんど思い出せない。なのにこの監督の映画のシーンは不思議に記憶に焼きついているのですね。「サイン」なんて生まれて初めて金を返せと思った映画であったにも関わらず。カメラアングルとか犬の鳴き声とか、妙に細かいことが鮮明に思い浮かぶ。理由は全く分からない。でも理屈ではない何かが彼の映画にはある。もうそう思わずにはいられません。
史上最低と言われたエドウッドという伝説の映画監督がいました。彼の作ったB級ホラーは確かに下手なコントを見てるようなものばかりなんだけど、その独特の味が何故か強烈に頭に残って離れなくなる。彼の死後、彼の作品はコアなファンを生み再評価され、彼をリスペクトする一流の映画監督も多いです。シャマランにもこのエドウッドの匂いをちょっと感じる。間違いなく言えるのは彼の映画は映画館ではなく深夜2時くらいのテレビの映画枠がふさわしい。皮肉でもなんでもなく。
素晴らしいと絶賛され、しかしいつの間にか忘れ去られてしまうもの、つまらないと酷評され、しかし不思議と心に残り続けるもの。本物がどっちかは分からないけど、幸せなのは絶対に後者だ。
今日の一言
「北京原人」を再評価してください
Comments:3
- 晟 2008-07-25 (金) 22:42
-
確かにサイン、ひどかったです。でもなぜか映像が鮮明に脳裏に焼きついて離れません。バケモノをアレで倒す場面、宗教的な意味を無理やり押し込めたシーン、ハラハラドキドキのとてもイイ映画です。
サイモン・ウェルズ監督のタイムマシンもかなりおすすめです。 - 池田洋介 2008-07-25 (金) 23:32
-
なんか、いろいろ書いてるともう一度見たくなってきましたね。興味を持った人はすぐにレンタルビデオ屋に走れ! 確実に後悔させます。
宇宙人を撲殺しようとしたのはこの監督が映画史上初めてだと思います。
タイムマシン、時間がある時に見てみます。
- 晟 2008-07-26 (土) 01:14
-
怖いものみたさ、ならぬつまらないもの見たさという欲求もヒトにはあるようです。日常に潜むガッカリが減ってきたのかもしれません。良いことかもしれませんがひどくつまらない。。あれっ今つまらないと感じられました。やったぁ。