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何故改札口は出口の方が多いのか

「今年の新刊本」にありそうな感じのタイトル。

駅の自動改札は入口専用と出口専用のものに分かれていることがありますが、ほとんどの駅において出口が入口よりも数が多く設定されているような気がしませんか。例えば僕の最寄りの駅では出口が入口の数の2倍あります。もちろん例外はあるのでしょうが、僕の観察した限りではこの法則はかなり高い確率で成り立っているように思えます。考えてみるとこの不均衡は改札の数だけではないのです。たとえば階段が下りと上りに仕切られている場合には大抵出口に向かう方向のほうが幅が大きくとられています。

1日の駅の利用者数を考えたとき駅から出る人の数のほうが入る人に比べて圧倒的に多いということは決してないはずです。多くの人は電車でどこかに行けば全く同じ手段を使って帰ってきますからね。トータルで見たとき駅の1日の入場者数と出場者数はほぼ同じにならなければおかしい(そうでなければその駅の周辺はどんどん人口の過密化が進んでいくはず!!)。であれば何故出場者を優遇するような不均衡な設定がなされているのでしょう。素朴な疑問を感じてしまいました。

でも少し考えるとそれにはもっともだと思える理由があります。それはトータルの人数ではなく、その分布の偏りにあるのですよ。入場者の分布は電車の発着時刻によらずほぼ均一といっていいですが、出場者の分布は電車が駅に到着した直後に極端に集中する傾向にあります。改札を入ってからホームで電車を待つ人はいても、電車から降りた後にホームで時間を潰す人はいませんからね。一定の割合でやって来る入場者と断続的に押し寄せる出場者をうまく処理するためには確かに出場者の導線をより大きく確保しておくのが理に適っているわけです。

上の話は資料において「平均」だけでなく「分散」、つまりデータのばらつき具合をみることの大切さを教えてくれます。総量(平均)が同じでも偏りが大きければコストパフォーマンスが悪くなるという一つの例となっていますね。

ちなみにこの不均衡と似たような例として、データ通信技術である「ADSL」があります。かつては一世を風靡した技術ですが今では専用の光回線が普及したため影をひそめてしまいました。ところでこのADSLとはAsymmetric Digital Subscriber Lineの略。Asymmetric(非対称)の言葉が示すように上りと下りの通信速度が異なるのが大きな特徴となっています。何故非対称なのか、どちらが優遇されているのか、それは、、、ぜひ考えてみてください。

今日の一言
百貨店では婦人服売場が優遇されすぎだと思う

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