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正しい巴戦のやり方

今日数学の問題をあれこれ考えていて、面白い事実に気がつきました。相撲の優勝決定戦で同じ勝ち星の力士が3人になったときに行われる巴(ともえ)戦ってあるでしょう。最初にまず2人が対戦し、その勝者と次の力士が対戦する。これを誰かが2連勝するまで繰り返すのが巴戦のルール。

このルールは昔から知っていましたし、その対等性から考えても当然公平なルールだと思っていました。「公平」というのはもし同等の力を持つ3人の力士が対戦した場合、どの力士が勝つ確率も3分の1になるはずだという意味ね。ところが実際に今日これを計算で確かめてみて気がついた意外な事実。巴戦をした場合最初に対戦する2人の力士の方が後から登場する力士に比べて勝率が少し高いのです。具体的な計算は省いて結論だけ言うと先に試合をした力士と後から試合をする力士の勝率の比は5:4。なんと先に試合をしたほうが25%も勝率が高くなることになります。

最初は計算間違いだと思いましたが、何度やってみても結果は同じ。であれば事実と認めざるを得ません。でもどうしても腑に落ちない。何か直観的に納得できる説明はないかといろいろ考えて思いついたのが以下のものです。

自分にとって最初の試合の結果を考えてみます。仮に最初の対戦相手に自分が勝ったとすると、その後の状況に試合の先後による不公平は生じません。問題は自分が負けたときにあります。後から試合をする人にとっては最初の試合で負けるとその時点で対戦相手の優勝が決まります。負けることイコール、ゲームオーバー。ところが先に試合をする人は最初の試合を落としてもその後の成り行き次第ではまだ自分に優勝のチャンスは残されています。言ってみれば最初に試合をした人にだけ敗者復活のチャンスが与えられるようなものです。この差が先程の勝率25%の差となって現れるというわけ。なんとなく納得。

ついでながらでは公平な巴戦のやり方はあるのでしょうか。例えばくじ引きで誰が先に試合をするかを決めるという手もありますが、確率的に公平とは言え試合以外のところで有利不利が決まってしまうのは心情として納得できるものではないでしょう。もし試合の結果だけで公平に優勝を決めたいのであれば次の方法があります。

まず最初の3戦は通常の巴戦と同じ規則で行います。その時点で誰かが2連勝したらその人が優勝です。問題は3戦終わった段階で全員が1勝1敗の5分になったとき。そのときはいったん結果をすべてリセットした上でもう一度はじめからやり直します。こうして誰かが2連勝するまで試合を続ける。これなら3人の勝つ確率は平等です。(どうしてか確かめて見て下さい)。

正しい巴戦のやり方。誰か相撲協会に教えてあげてください。

今日の一言
押切、山口、篠原ともえ戦

Comments:1

132番目の素数 2008-02-11 (月) 10:53

秋山仁が昔「皆殺しの數學」という深夜番組で樹形図を使って説明してましたねえ。

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