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深夜の映画

深夜に何気なく見た映画が一生忘れられないものになることがあります。おなかを抱えて笑うとか感動して涙を流すとかいうのとは少し違うな。それがどんなストーリーだったのか皆目覚えていないのにあるワンシーンが頭の中に切り取られて、その印象がずっと頭から離れないような感じ。夜の時間帯、心がふっと無防備になる瞬間に受けた刺激って心の普段使わないような場所に焼きついてる気がする。

先日ビジネスホテルに泊まったとき、そこで見た映画がまさにそんな感じでした。ああいうとこの専用チャンネルってほとんどがアダルトなんですが、必ず1つは一般の映画チャンネルがあるのです。夜中に1人で「ハリーポッター」を見ようとするビジネスマンがどれほどいるかは分かりませんが、「有料テレビ視聴料」なんていう恥ずかしい費用がうっかり領収書に刻印されてしまい、後日経理の女の子から追及を受けたときの口実作りにはどうしても必要なチャンネルなのです。「いや、どうしても見たい映画があってね、はは」とか。実際僕が1000円も払ってプリペイドカードを買ったのも決して映画を見る目的ではなかったのですが、まあそれは置いておいて。

単なる気まぐれであわせた映画チャンネルでちょうど始まった映画のタイトルが

「メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬」

タイトル長すぎじゃね。何故にフルネーム? いろいろ突っ込みながらもなんとなく見始めることに。物語に大きな起伏があるわけでもなく、胸を打つ台詞があるわけでもない、まして出演者はほとんど男なのでお楽しみシーンなど期待できるはずもない。僕自身も別の作業をしながら横目でちらちらとストーリーを追っていただけなのですが、不思議とチャンネルを変えられなくなって最後まで見てしまいました。そのときはあまり何も感じなかったけど、何日も後になってフラッシュバックみたくいろいろなシーンが胸に迫ってくるのです。いまさらながら、あ、あれっていい映画だったなって。

内容についての感想はまたの機会に改めて書きたいと思うのですが、一つだけ。この映画、誰を正義とも悪とも描いていないのですよ。全員がいい人のようであり、どこか異常でもある。そういう二面性を社会は全否定しようとするでしょ。でも僕だってブログじゃ耳あたりのいい文章を並べながら、所詮は深夜にこっそり有料チャンネル見ようとしてるような人間なわけだ。そういうみっともない人間の姿をこの映画はきちんと描写した上でそれこそが人間なんだろって最後の最後で肯定してくれてる。それにすごく救われた気になるのね。そうか、見ていいのか、アダルト! (それは違う)。

映画にそれが見られるに最もふさわしい場所があるんだとすれば、この映画はまさに深夜のビジネスホテルで見るための映画です。

今日の一言
有料チャンネルこそ人間の二面性そのものじゃないか

Comments:2

No Name 2007-11-21 (水) 21:05

池田さんは誠実そうな顔のように見えますが、やはりアダルトは好きなんですか(笑)?

池田洋介 2007-11-22 (木) 08:01

はい、誠実なアダルト好きです(笑)。

あと、割と妄想好きかも。

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