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頭のよさとは

化学の教科書でよく目にする化学反応のグラフ。時間を横軸、生成物質の量を縦軸にとると、時間に比例して生成物質の量が増えていきますが、反応物質の量に限りがある場合は生成物質はある量で頭打ちになり、グラフは水平になります。

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何かを考え、その結果ある結論に到達するっていうことをごく簡単にモデル化したら、ひょっとしたら同じようなグラフができるかもしれないな、ってふと思いました。この場合縦軸はたどり着く結論のレベルと考えてもらえばいいです。普通の人がある時間かけてある結論に達するとするとき、世に言う"天才"の域にいる人はそれよりはるかに短い時間にはるかに高い次元の結論に到達してしまうわけです。こんな感じ。

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20世紀の天才科学者「フォンノイマン」はある人が長年取り組んできた研究テーマについての未完成の論文を見せられ、さらっと目を通しただけで「これはうまくいかないよ」と言い切ったそうです。実際その言葉通りだったことが後に判明。凡人と天才の間にある溝を実感させられるエピソードです。まあ、大学の生徒と教授のやりとりでも似たようなことはいくらでもありますけどね、、

でですね、そういう一握りの"天才"は別にして、一般的に"頭がよい"と呼ばれる人には大きく分けて2つのタイプがあるように思うのですよ。それをモデル化したのが下図のAとBの2つの曲線。Aタイプは普通の人と同じ結論に達するとしてもそこまでの時間がはるかに短い、いわゆる「頭の回転の速い人」です。それに対してBタイプは考えるペースは普通の人と同じなのだけどより高い結論に到達できる人。どちらかというと一般の社会で重要視されるのはAタイプの頭のよさです。生き馬の目を抜くビジネスの世界では誰かが思いつくより一歩でも先に結論に到達することが死活問題になる。一方学問の世界で必要なのは絶対にBタイプなんです。どれだけ時間をかけても高い着想にたどり着ける人のほうが学者としては優れているのは間違いないですよね。

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大学入試のように極めて時間の制約の強い試験の中で計られるのは思考の瞬発力、グラフで言えば曲線の最初の傾きの大きさだということになります。そうなると必然的に「Aタイプ」が「Bタイプ」よりはるかに高い評価を受けることになる。これって皮肉な結果ですね。深く考える力を持っているにも関わらず、得点に結びつかない学生ってのはこの「Bタイプ」の子がとっても多い。こういう生徒をきちんと評価し拾い上げる仕組みってのはできないものなのかな。

今日の一言
よい講師に必要な資質はAであり、よい学者に必要な資質はBだと思う

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