Home > 日常 > アンチテーゼ

« 日常にみる化学法則 | メイン | 心が通う »

アンチテーゼ

昨日は東京に連泊のお仕事。朝の時間に余裕があったのでビジネスホテルで「とくダネ!」を見てたら、今世の中を席巻しているという「ビリーズブートキャンプ」の特集をやってました。厳しいけどちょっと陽気な黒人軍曹が美女軍団を鍛えるという設定のダイエットDVD。これが今爆発的なブームを巻き起こしているらしいです。

番組の中では日本のダイエット商品の歴史を振り返りながら何故今これがヒットしているのかを分析していて、なかなか興味深かったです。要するに今までのダイエット商品の売り文句はいかに「楽をしてやせられる」かだったのね。ところが「ビリーズブートキャンプ」は軍隊式の厳しいトレーニングで「とにかくきつい」ってのをまず前面にうたい、その上でいかに「楽しく努力できる」かを売りにしたわけ。いわば今までのダイエットに対するアンチテーゼみたいなもので、この明確な差別化にこれなら効果がありそうだって消費者が飛びついということです。この成功によってしばらくはダイエット商品のメインストリームはこの「努力型」になっていくんだろうね。

さらに先を予想してみましょう。この努力型ダイエットが世に蔓延するころには、当然ながら挫折する人がたくさんでてきてるはずなので、またそのころに何もしないでやせられる電磁波ダイエットみたいなのがでてくれば、そういうのがワッと受け始めるんじゃないかな。再び「非努力型」ダイエットが主流に取って変わり始める。

なんかこれって「ゆとり教育」と「詰め込み教育」の話にちょっと似てる気がする。「ゆとり教育」というのは本来それまであった受験偏重の「詰め込み教育」に対するアンチテーゼとして生まれたわけで、10年くらい前には多くの人がその考えに同調し教育の方針が大きく転換したの。ところが今そのゆとり教育の欠点が露呈し始め、「詰め込み教育」の大切さがそのアンチテーゼてして主張され始めるようになると時代の流れは再び反対の方向に大きく動き出しています。さあ、今から10年後はまたどうなってるかな。

世の中の流れに逆らうアンチテーゼってのは極めて説得力があり、それこそが真実であるように聞こえてしまうんだよね。でも面白いことにそれが主流になったとたんその説得力は急になくなっちゃて、そのアンチテーゼのアンチテーゼ、つまり当初の主張が魅力を帯びてくる。たぶんどちらが正解でもなくどちらが間違いでもなく、真実はその中間辺りにあるんだと思うんだけど。考えるに人間が求めているのは「変化」であって真実ではないのかもしれない。

世界はきっと巨大な上皿天秤の上に乗っかっていて、一方に傾き始めるとこれはまずいぞ、反対側に走れってどこからともなく号令が出るしくみになってるんだ。それを聞いてみんなが一斉に動くと必ず行き過ぎちゃって今度は反対側に傾いちゃう。これを繰り返しながらゆっくりと天秤の針は左右に揺れる。そうすることである意味絶妙のバランスを保っているのかもね。服や流行歌の趣向は十年周期で繰り返すっていうし、歴史はもっと大きな周期で繰り返している。それはすべてこの天秤理論で説明できるんではないだろうか。

今日の一言
甘いものの後には辛いものを、辛いものの後には甘いものが食べたくなるものだ

Comments:0

Comment Form

コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。

Remember personal info

Home > 日常 > アンチテーゼ

Search
Feeds

Page Top