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好きな言葉 (その4)

おもしろきこともなき世をおもしろく

高杉晋作辞世の句と言われている言葉です。この言葉には「すみなすものは心なりけり」という下の句がつながるのですが、これには大変印象深い逸話があります。死の床にあった高杉晋作はその最期にこの上の句だけを読んで力尽きたのですが、それを看取った野村望東尼がそこに下の句をつなげ、この歌を完成させたというのです。すごく感動的な話だなって思います。はい、みなさんご一緒に。

そんな奴おらんやろ~(大木こだま風に)

上の句読んだとこでちょうど寿命を迎えるなんてそんな都合のいい展開は「月下の棋士」以外では起こりえません。仮に起こったとして望東尼も冷静に下の句読んでる場合じゃないでしょ、晋作死にかけてんだからさ。

と、まあ突っ込みはこのくらいにして、、

しびれる言葉だなって思います。この歌は上の句だけで十分じゃないかって気がしますね。下の句をどう続けるかで人それぞれいろいろな味わいが生まれるから。望東尼の付けた下の句では「この世の中を面白くするのも面白くしないのも結局心の持ち方次第なんだ」って解釈になるし、これはこれですごくいい。でも僕の中ではこの言葉はもっと粋でカッコいい感じ。そんなつまらない世の中を俺が面白くしたんだぜ、面白く生きて見せたんだぜって晋作がこの世の去り際に啖呵を切ってるように聞こえる。激動の幕末の時代の渦を自らが巻き起こすようにして生き抜いた高杉晋作という人間が凝縮されているようで、なぜか分からないけど胸が熱くなりますね。

おもしろきこともなき世をおもしろく

これは芸人にとって座右の銘なんじゃないかって思うのです。どっかから借りてきた面白いことを面白く演じるのは実は芸でもなんでもないわけ。人が見向きもしないこと、見過ごしていること、あるいは誰も触れないタブーの中にさえ面白さを発見しそれを料理してみせる、芸人の真価ってのはそこにあると思うのですね。道端の小石にさえ輝きを見つけ出せるような、そんなものでありたい、僕の芸も、僕の文章も、あっもちろん授業も。

今日の一言
おもしろきこともなき世こそおもしろい

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