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黄金比

1.61803398…という比の値(無理数)のこと。φ(ファイ)と書くこともある。

「ダビンチコード」の中でダンブラウンが言っているように日常生活のいたるところにこの黄金比は現れる。

人間のへそから上とへそから下の長さの比率は? なんと黄金比になる。
みつばちの雌と雄の比率は? なんと黄金比になる。
王将で餃子のタレを作るときの最もおいしい醤油とラー油の配合比率は? なんと黄金比になる。
合コンにおける理想の男女比率は? なんと黄金比になる。

あ、まじめな話、古代ギリシャ人がこの比に特別な意味を認めていたのは事実。それは単なる気まぐれではなく、きちんとした数学的な裏付けによる。黄金比は次の定義(外中比)により自己完結的に決まるものである。

1つの線分を a と b の2つの長さに分け、a:b という比と (a+b):a という比が同じになるようにする。このとき a:b は黄金比になる。

例えば正五角形の辺の長さと対角線の長さの比は厳密に黄金比になるし、フィボナッチ数列(ある単純な規則で生み出される数列)の隣り合う数の比もこの黄金比に収束する。この比の定義自体に内在する再帰的な構造を考えれば自然界に起こる繰り返しの中にこの比が顔を出すという主張にも十分な合理性がある。そういう意味では確かに日常生活の思いがけないところに非常に神秘的な形で黄金比は現れているのである。

一方で1:1.6くらいの比自体が日常にありふれているというのも事実で、冒頭に述べたような「黄金比らしきもの」の中には根拠の乏しいものも少なくない。すべてを鵜呑みにするのは危険であろう。それを証拠に世の中で黄金比と呼ばれているものの真偽の比率を調べると? なんと黄金比になる。